【要点】
・ESAは2025年12月22日、ESA Academy Experiments programmeの一環として学生チームGRASPがヤモリ着想の粘着把持機構付きロボットアームを試験したと公表した。
・試験は2025年11月にオランダのESA施設で実施され、微小重力に近い環境(重力がほぼ働かない宇宙を地上で模擬)での把持動作を確認した。
・目的は、能動デブリ除去(不要物を捕獲し軌道から取り除く)や宇宙機ドッキング(宇宙機同士を接続する)に必要な「捕獲」技術の前進だと説明された。
・GRASPは2025年2月に同プログラム参加チームとして選抜され、ロボットアームの設計・製作と制御ソフト開発を進めたとされる。
・開発ソフトは、目標物を自律的に検出して接近する機能を担い、アームだけでなく自由浮遊プラットフォームも動かして到達させる構成とされた。
・試験は欧州最大級の2次元自由浮遊試験装置(床上で摩擦を小さくし衛星の漂いを再現)で行われ、追跡側プラットフォームと標的側プラットフォームで捕獲シナリオを模擬した。
・ESAは、計画した試験ケースを完了し、把持性能は標的によって差が出たものの有望な結果が得られたとし、大学に戻って詳細解析を進めるとしている。
【編集部コメント】
宇宙機の捕獲・接近は、軌道上サービスやデブリ対策で基盤となる要素技術に位置付けられる。ESAAcademyExperimentsprogrammeは学生に地上試験設備での検証機会を与える枠組みであり、研究人材育成と安全運用技術の裾野拡大を同時に狙う取り組みと整理できる。
【出典情報】
公式リリース
Gripping the Future: Students Test Gecko-Inspired Robotic Arm in ESA’s Orbital Robotics Lab
Meet the team: GRASP
参照情報(報道)
Copernicus á Íslandi