【要点】
・日本政府は2025年12月26日、2026年度の当初予算案において過去最大となる約9兆400億円の防衛予算を閣議決定しました。
・この予算編成は、近隣諸国による軍備増強を背景に、日本の防衛力を抜本的に強化することを主な目的としています。
・宇宙領域での能力向上に向け、約1,740億円を計上し、情報の収集や人工衛星の安定的な運用を支える体制を整備します。
・組織面では、既存の「航空自衛隊」を「航空宇宙自衛隊」へと正式に改編し、宇宙空間での監視や対処を専門的に担う役割を明確化します。
・具体策として、日本の人工衛星に対する電磁妨害(電波を利用して通信や機能を物理的に阻害する行為)を把握する装置の取得が進められます。
・ミサイル発射などの兆候を捉えるため、多数の小型衛星を連携させて広範囲を監視する衛星コンステレーションの構築に向けた実証も推進されます。
・衛星コンステレーションとは、低軌道に配置した複数の小型衛星をネットワーク化し、一つの大きな監視網として運用する仕組みのことです。
・このほか、ドローンを用いた沿岸防衛システム「SHIELD」の構築や、英国およびイタリアと共同での次世代戦闘機の開発にも資金を投入します。
【編集部コメント】
今回の予算決定は、宇宙やサイバー、電磁波といった新領域を、従来の陸海空と並ぶ防衛の柱として確立させる構造的整理の一環として位置付けられます。特に組織の名称変更を伴う改編は、宇宙空間の安全保障利用が国家戦略の核心に組み込まれたことを象徴しています。多層的な衛星監視網の構築は、不透明な国際情勢下で日本の自律的な情報収集能力を支える重要な基盤となります。
【出典情報】
公式リリース
防衛力抜本的強化の進捗と予算(令和8年度予算)
FY2026 Budget ~Basic Concept~
Japan’s offensive space policy is extremely dangerous

参照情報(報道)
The Guardian
Associated Press