【要点】

・香港大学と西安電子科技大学の研究者を含むチームが、6G時代のエッジAIを宇宙へ拡張する枠組みを提案した。
・提案は学術誌Engineering掲載論文「Space–Ground Fluid AI for 6G Edge Intelligence」として公表された。
・宇宙・地上統合ネットワーク(SGINs)とエッジAIを統合し、地球規模でAIサービスを提供する構想を示す。
・「流体(Fluid)」概念は、衛星の移動性を前提にタスクやモデルを柔軟に移動させる考え方として説明されている。
・中核要素として、学習を支えるFluid Learning、推論分割を扱うFluid Inference、配信を扱うFluid Model Downloadingを提示した。
・衛星の予測可能な軌道や繰り返しパターンを利用し、サービス継続性の向上を狙う。
・論文では、遅延や電力制約など宇宙環境での制約を踏まえた設計観点も論じている。
・有効性を示す事例を提示し、6Gに向けた研究課題として今後の検討領域を整理している。

【編集部コメント】

6Gでは非地上系ネットワークを含む広域接続とAIサービスの統合が論点となっている。本研究は、衛星の高い移動性を制約ではなく設計要素として捉え、学習・推論・モデル配信を衛星と地上で協調させる枠組みを整理した点に特徴がある。実装面では遅延、電力、耐環境性などの課題が残るため、今後の研究と実証が鍵となる。

【出典情報】

公式リリース

Space–ground fluid AI: Paving the way for 6G edge intelligence(EurekAlert):https://www.eurekalert.org/news-releases/1110941

参照情報(報道)

Space Daily:https://www.spacedaily.com/reports/Space_ground_fluid_AI_framework_targets_satellite_powered_6G_edge_intelligence_999.html

Engineering(論文本文):https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095809925003054