【要点】

・米国防総省は、議会向け年次報告書として中国の軍事・安全保障動向に関する2025年版報告書を公表した。
・報告書は、中国の軍事力増強が米国本土を「より脆弱」にしていると評価した。
・中国は2027年までに台湾作戦を遂行できる能力整備を目標に、軍の近代化を進めているとの見解が示された。
・2024年には台湾周辺での演習を通じ、封鎖、精密攻撃、介入阻止などの要素を含む作戦能力を検証したとされる。
・核戦力について、弾頭数が600台前半に達し、2030年までに1,000を超えるペースで増加すると推計している。
・宇宙分野ではISR(情報・監視・偵察)能力の拡充が進み、宇宙と地上の両面で追跡能力が向上したと指摘された。
・ICBM関連では、新設サイロ運用や太平洋への発射動向など、戦略戦力運用の変化が取り上げられた。
・サイバー面では、米重要インフラに対する諜報や攻撃準備の継続が論点として示された。

【編集部コメント】

本報告書は、台湾有事に関する能力整備、核戦力の増勢、宇宙・サイバーを含む複数領域での対米抑止力強化を一体として整理している点に特徴がある。特に宇宙ISRやサイバーの強化は、平時から危機・有事まで継続して影響し得る要素として位置付けられる。今後は、こうした評価が米国の装備調達や同盟協力、抑止態勢の設計にどう反映されるかが注目点となる。

【出典情報】

公式リリース

Annual Report to Congress: Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2025(米国防総省PDF):https://media.defense.gov/2025/Dec/23/2003849070/-1/-1/1/ANNUAL-REPORT-TO-CONGRESS-MILITARY-AND-SECURITY-DEVELOPMENTS-INVOLVING-THE-PEOPLES-REPUBLIC-OF-CHINA-2025.PDF

参照情報(報道)

Breaking Defense:https://breakingdefense.com/2025/12/china-military-buildup-leaves-us-increasingly-vulnerable-pentagon-report/

Bloomberg:https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-12-23/china-s-military-buildup-makes-us-vulnerable-pentagon-report-says