【要点】

・カリフォルニア工科大学(Caltech:California Institute of Technology)で研究した地元高校生が、NASAの赤外線宇宙望遠鏡の観測データ解析で多数の天体候補を抽出した。
・対象はネオワイズ(NEOWISE:Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer)の全観測データで、10年以上の運用で蓄積した検出記録は約2,000億行規模に達していた。
・開発したAI(人工知能)アルゴリズム(大量データから特徴を学習して自動分類する手法)で、赤外線測定値の微小な違いを捉えるよう学習させた。
・その結果、明るさが変化する「変光天体」(時間とともに光度が変わる天体)として、約150万件の新規候補を抽出・分類した。
・変光天体には、クエーサー(Quasar)、爆発星(Exploding stars)、食連星(Eclipsing binaries:連星が互いを隠して減光する現象)などが含まれ得るとされた。
・成果は単著の査読論文として学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル(The Astrophysical Journal)」に掲載された。
・本件により、従来は十分に活用されていなかったNEOWISEの「時間変動」情報を、天文学コミュニティ向けにカタログ化する可能性が示された。
・研究者側は、NEOWISEデータで明るさが大きく変化した天体の完全カタログを2025年に公表する計画を示している。

【編集部コメント】

NASA観測ミッションのアーカイブをAIで再解析し、時間領域天文学(Time-domainastronomy:天体の変動を追う研究)に資する候補抽出を行った事例として位置付けられる。教育・人材育成とデータ利活用の接点も示した。

【出典情報】

公式リリース
Exploring Space with AI

参照情報(報道)
The Dallas Express
India Today