【要点】

・ハンファ・エアロスペース(Hanwha Aerospace)は2025年12月29日、韓国航空宇宙研究院(KARI:Korea Aerospace Research Institute)と月着陸船の推進システム開発に関する契約を締結した。
・本契約の総額は約1,033億ウォン(約113億円)で、2032年に予定されている韓国初の月着陸船(Lunar Lander)ミッションに向けた中核技術の開発を担当する。
・同社は、月面への軟着陸(Soft Landing)を実現するための着陸用メインエンジン(Landing Engine)および姿勢制御用スラスター(Attitude Control Thrusters)の製造・試験を担う。
・推進システムには、高い信頼性と推力制御能力を持つ二元推進剤(Bipropellant)方式(MMH/NTO)が採用される。
・韓国政府および宇宙航空庁(KASA:Korea AeroSpace Administration)が進める、民間主導の宇宙経済エコシステム構築に向けた戦略的なマイルストーンと位置付けられる。
・同時期、民間スタートアップのイノスベース(Innospace)は、2025年12月下旬に超小型ロケット「ハンビ・ナノ(Hanbit-Nano)」の初軌道打ち上げに挑戦した。
・ペリジー・エアロスペース(Perigee Aerospace)も、自社開発のロケット「ブルーホエール1(Blue Whale 1)」の2026年初頭の打ち上げに向けた最終準備を済州島およびスウェーデンで進めている。
・ハンファは、今回の開発を通じて得られる深宇宙探査技術を、将来的な火星探査(Mars Exploration)などの次世代ミッションへ応用する方針を強調した。

【編集部コメント】

韓国の宇宙開発は、2024年の宇宙航空庁(KASA)設立以来、政府主導から民間主導へと急速に移行している。ハンファによる月着陸船推進系の受注は、30年にわたる同社の技術蓄積が国家プロジェクトの根幹を支えるまでに成長した象徴的事例である。スタートアップ各社の打ち上げ挑戦と併せ、韓国が「ニュー・スペース」時代においてアジアの主要なプレイヤーとしての地位を確立しつつあることが、この一週間の動向からも鮮明に示されている。

【出典情報】

公式リリース
Ensuring American Space Superiority
Fact Sheet: President Donald J. Trump Launches a New Age of American Space Achievement

参照情報(報道)
Maeil Business Newspaper(MK)