【要点】
・コロラド大学ボルダー校(University of Colorado Boulder)の研究チームが、非接触でスペースデブリ(space debris)を動かす方式を検討していると報じられた
・提案されているのは、静電気力を利用して標的を引き寄せる「静電トラクター(electrostatic tractor)」の概念とされる
・報道によると、電子ビームを用いてデブリ側を負に帯電させ、作業機との間に引力を生むことで軌道変更を行う構想である
・ネットやロボットアームなどで接触して捕獲する方式と比べ、衝突を避けて二次デブリ発生リスクの低減を狙うとされる
・試験には、宇宙環境を模擬する真空設備での実験が用いられていると報じられている
・数トン級の廃止衛星を、数カ月単位で墓場軌道へ移す想定が示されている
・運用対象として、静止軌道(Geostationary Orbit, GEO)などの高価値軌道での適用が想定されている
・支援元として、ナサ(NASA)や米国防総省(US Department of Defense)の支援が報じられている
【編集部コメント】
非接触で軌道を調整する方式は、捕獲時の衝突を避けたい大型デブリ対策で注目される。静電気力を利用する概念は、推進剤消費や近接制御の難しさなど実装課題も残るため、実験での再現条件や適用可能なデブリの範囲が重要になる。今後は、公式な研究発表や実証計画の情報がどこまで公開されるかを確認したい。
【出典情報】
公式リリース
公式リリース:なし
参照情報(報道)
The Daily Galaxy:https://dailygalaxy.com/2025/12/sci-fi-inspired-tractor-beam-space-cleanup/
Live Science:https://www.livescience.com/space/space-exploration/tractor-beams-inspired-by-sci-fi-are-real-and-could-solve-the-looming-space-junk-problem