【要点】
・欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)は、再使用型ロケット試験機テミス(Themis)の初回ホップ試験(hop test:短距離の離着陸試験)について、春まで待つ必要があるとの説明が示された。
・延期理由は、スウェーデン北部の試験拠点エスレンジ宇宙センター(Esrange Space Centre)が積雪下にあり、運用条件が整わないためとされる。
・関係者の説明として、最初のホップ試験は2026年第1四半期(Q1:1〜3月)を目標にしている旨が言及された。
・テミス(Themis)は、欧州での垂直離着陸(VTVL:Vertical Takeoff, Vertical Landing)型の再使用技術を実機で検証する試験機として位置付けられている。
・初期の飛行試験は、スウェーデンのエスレンジ(Esrange)で実施し、欧州連合のサルト(SALTO:Horizon Europe project SALTO)と連携すると整理されている。
・テミスの飛行モデル「ティー1エイチ(T1H:Themis-1 engine-Hop tests)」は、ホップ試験に向けた組立・試験の対象として説明されている。
・ホップ試験は、機体の離陸・着陸に加え、誘導・航法・制御(GNC:Guidance, Navigation, and Control)や推進系の運用手順を実機で積み上げる工程として位置付けられる。
・今回の情報は「初回飛行の時期見通し」に関する更新であり、具体的な試験日や飛行回数などの確定事項は今後の公式更新で確認する必要がある。
【編集部コメント】
再使用型の実証は、飛行そのものに加え、射場運用・安全手順・気象制約を含む“運用系の成熟”が結果を左右する。積雪を理由とする延期は、欧州が高緯度拠点で再使用試験を進める上での現実的な制約を示しており、試験計画の柔軟性と反復実証の継続性が重要な論点になる。
【出典情報】
公式リリース
Themis(ESA programme overview):https://www.esa.int/Enabling_Support/Space_Transportation/Themis
参照情報(報道)
European Spaceflight:https://europeanspaceflight.com/esa-waiting-for-spring-to-launch-themis-reusable-rocket-demonstrator/