【要点】
・米空軍省(Department of the Air Force: DAF)は、防衛獲得制度を「戦時対応(wartime footing)」へ移す改革として、戦闘即応の獲得制度(Warfighting Acquisition System)を実装すると発表した。
・改革は、法令順守中心の手続き型から、戦力化の速度を優先する運用者重視(warfighter-focused)の獲得モデルへ転換する狙いとされた。
・組織面では、プログラム執行責任者(Program Executive Officer: PEO)を、ポートフォリオ獲得責任者(Portfolio Acquisition Executive: PAE)へ移行し、意思決定の迅速化と任務成果に沿った責任付与を図る。
・監督(oversight)体制も見直し、迅速な意思決定を可能にするとともに、産業界(industry)との連携機会を拡大して参入障壁を下げる方針を示した。
・空軍は、統合ポートフォリオ管理(integrated portfolio management)を含む改革を進めるとし、即時に5つの分野を最初のPAEとして指定した(C3BM、戦闘機・先進航空機、NC3、推進、兵器)。
・宇宙軍(U.S. Space Force)は、民間主導の解(industry-driven solutions)を最大活用する「商用優先(commercial first)」の考え方を掲げ、速度と適応性を重視するとした。
・宇宙軍は最初のPAE対象の任務領域として、宇宙アクセス(Space Access:打上げ等の宇宙輸送)と宇宙ベースの探知・目標化(Space Based Sensing and Targeting:宇宙からの監視・目標関連能力)を指定した。
・改革の進め方として「規律あるスピード(speed with discipline)」を掲げ、反復開発(iterative development)や最小実用製品(minimum viable products:最小限의機能で早期配備し改善)による迅速な能力提供を示した。
【編集部コメント】
米空軍省の獲得改革は、要件設定から取得・試験までを一体で見直し、運用者が必要とする能力を早期に届けることを制度側から後押しする枠組みと位置付けられる。宇宙分野では「商用優先」を明確化し、民間の技術進展を取り込む前提で、任務領域単位の責任と権限を整理した点が焦点となる。
【出典情報】
公式リリース
DAF puts acquisition on wartime footing, implementing SECWAR’s ‘Warfighting Acquisition System’
参照情報(報道)
DefenseScoop
Space Connect