【要点】
・イスデサット(Hisdesat)とスペイン国防省(Spanish Ministry of Defence)は、軍事通信衛星SpainSat NG II(SpainSat NG II)のミッション断念を正式に決定した。
・2026年1月16日の公式発表によると、同機は軌道投入プロセス中の「宇宙粒子(Space particle)」の衝突により、修復不能な損傷を受けたことが確認された。
・衝突は高度約5万キロメートルで発生し、数ミリメートル大の微小な粒子が高速度で衛星の中枢部に激突したことが致命的な原因と判断された。
・インドラ・グループ(Indra Group)の技術チームによる解析の結果、衛星自体は安定した状態にあるものの、本来計画されていた通信サービスを提供できない状態にある。
・イスデサット(Hisdesat)は、今回の損失を補完する代替機SpainSat NG III(SpainSat NG III)の製造に向けた提案依頼書(RFQ:Request for Quotation)の発行を開始した。
・損傷した衛星は約4億ユーロ(約640億円)の保険に加入しており、今回の事故による運用会社への直接的な経済的打撃は回避される見通しである。
・スペイン軍のセキュア通信については、運用中のSpainSat NG I(SpainSat NG I)や既存の衛星群を活用する代替計画により、継続性が完全に確保される。
・今回の事案は、高度な防御機能を備えた最新鋭の宇宙資産であっても、軌道上の微小物体が不可避かつ致命的な脅威となり得る実態を改めて浮き彫りにした。
【編集部コメント】
政府向け衛星通信は、有事対応や国際共同運用を含む防衛インフラ의基盤として位置付けられる。一方で、軌道投入中の不測事態は運用継続計画と代替能力の整備を通じてリスク管理される領域でもある。今回の発表は、その運用継続と代替判断の枠組みを示した事例といえる。
【出典情報】
公式リリース
SpainSat NG II affected by an external impact in space
参照情報(報道)
Cadena SER
Estrella Digital