【要点】
・米宇宙軍の宇宙開発局(SDA:Space Development Agency)は、スターフィッシュ・スペース(Starfish Space)と総額5,250万ドルの契約を締結した。
・本契約は、低軌道(LEO)に展開される小型衛星群について、運用終了後の軌道離脱(デオービット)を商用サービスとして確保する取り組みである。
・対象は、SDAが構築を進める「増強型戦士宇宙体系(PWSA:Proliferated Warfighter Space Architecture)」を構成する衛星で、寿命到来後の計画的な廃棄手段を確保することを目的としている。
・スターフィッシュは、軌道上サービス機「オッター(Otter)」を用い、対象衛星に接近・捕獲したうえで大気圏再突入軌道へ誘導する構想を示している。
・オッターは2027年の打ち上げを想定しており、初回ミッションでPWSA衛星の軌道離脱を実証し、その後の追加作業にも対応可能とされる。
・近接運用には、同社が開発した自律航法・接近運用ソフトウェア「セファロポッド(CEPHALOPOD)」を用いる。
・対象衛星に専用のドッキング機構がない場合でも、汎用把持機構「ノーチラス(Nautilus)」を使って捕獲できる設計とされている。
・本契約は「DaaS(Deorbit-as-a-Service)」の初の本格的な軍事用途事例とされ、宇宙デブリ抑制と軌道利用の持続性確保を主眼に置く。
【編集部コメント】
多数の小型衛星で構成される軍用コンステレーションでは、打ち上げだけでなく「確実な廃棄」までを含めたライフサイクル管理が前提条件になりつつある。本契約は、衛星の終末処理を商用サービスとして組み込む先行事例であり、軌道上サービスが実運用フェーズへ移行し始めたことを示す象徴的な動きと位置付けられる。
【出典情報】
公式リリース
Starfish Space
「Starfish Space Awarded First Ever End-of-Life Disposal Contract for a LEO Constellation」
https://www.starfishspace.com/press-release/starfish-space-awarded-first-ever-end-of-life-disposal-contract-for-a-leo-constellation/
参照情報(報道)
SatNews
「US Space Force Awards Starfish Space $52.5 Million for Proliferated LEO Deorbit Services」
https://news.satnews.com/2026/01/21/us-space-force-awards-starfish-space-52-5-million-for-proliferated-leo-deorbit-services/
GeekWire
「Starfish Space wins $52.5M contract to provide satellite disposal service for Space Development Agency」
https://www.geekwire.com/2026/starfish-space-satellite-disposal-space-development-agency/