【要点】
・NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)は、グリーンランドのピトゥフィク宇宙基地(Pituffik Space Base)に航空機を展開すると発表し、米本土およびカナダの拠点からの航空機と連携して「長期計画済み」の活動を支援すると説明した。
・NORADによると、本展開はデンマーク王国と調整の上で実施され、必要な外交上の許可の下で運用されており、グリーンランド自治政府にも事前に周知されている。
・ピトゥフィク宇宙基地は、米宇宙軍(United States Space Force)が運用する拠点で、弾道ミサイル警戒、ミサイル防衛支援、宇宙状況把握(SDA:Space Domain Awareness)に関わる任務を担っている。
・米側の公式説明では、同基地に配備されたレーダーは、弾道ミサイル脅威の検知・評価支援に加え、軌道上物体の追跡や特性把握を通じてSDAにも寄与するとされている。
・報道では、米国と欧州同盟国の間でグリーンランドをめぐる政治的緊張が取り沙汰される中でも、今回の航空機展開については「定例的かつ計画済みの活動」である点が強調されている。
・一部の解説記事では、ドナルド・トランプ氏が過去に示した「グリーンランド取得」への関心が再び言及され、北極圏の戦略的重要性と結び付けて論じられている。
・北極圏では氷海環境の変化を背景に、航路・資源・インフラの戦略的価値が高まり、米国および同盟国が警戒監視と抑止の観点からプレゼンスを重視する構図が指摘されている。
・この文脈において、ピトゥフィク宇宙基地は北米防空、ミサイル警戒、宇宙監視の結節点として、運用の継続性と近代化が論点となり得る。
【編集部コメント】
本件は、北極圏の前方拠点であるピトゥフィク宇宙基地を軸に、NORADの定例的な航空運用と、宇宙軍が担うミサイル警戒・宇宙状況把握任務が同一地域で重なっている点を示している。
報道では政治的背景も語られるが、公式に確認できる範囲では「計画済みの活動」であることと、「基地が果たす防空・宇宙監視任務」が中核であり、両者を切り分けて把握することが重要となる。
【出典情報】
公式リリース
NORAD(公式サイト)
https://www.norad.mil
Pituffik Space Base(米宇宙軍公式)
https://www.petersonschriever.spaceforce.mil/Pituffik-SB-Greenland/
参照情報(報道)
NORAD planes deploy to Greenland amid Trump comments(Stars and Stripes)
https://www.stripes.com/theaters/europe/2026-01-20/norad-greenland-trump-nato-20463347.html
Donald Trump’s Greenland grab is part of a new space race(RNZ)
https://www.rnz.co.nz/news/world/584816/donald-trump-s-greenland-grab-is-part-of-a-new-space-race-and-the-stakes-are-getting-higher