【要点】
・米宇宙スタートアップのヴァスト(Vast)は、民間宇宙ステーション「ヘイブン1(Haven-1)」について、機体の統合(インテグレーション)フェーズに移行したと発表した。
・同社は最新スケジュールとして、Haven-1の打ち上げ準備完了時期を2027年第1四半期(Q1)に設定している。
・統合プロセスは段階的に進められ、第1段階では熱制御、生命維持、推進系配管などから成る与圧流体系の組み込みと、加圧・漏えい・機能試験を実施する。
・第2段階では、アビオニクス(機上電子機器)、誘導・航法・制御(GNC)、空気再生システムなどの主要機器を統合する計画とされている。
・最終段階では、居住区の内装、微小隕石・軌道上デブリ(MMOD)防護、放熱器、太陽電池パネルなどを組み込み、フライト構成として完成させる方針が示された。
・同社は2026年中に、NASAのニール・アームストロング試験施設(Neil Armstrong Test Facility)において、環境試験を実施する計画を明らかにしている。
・打ち上げはスペースXの「Falcon 9」を使用し、フロリダ州ケープカナベラルから行う契約があるとされる。
・Haven-1は単一モジュールでの早期運用を狙う設計で、ISS(国際宇宙ステーション)退役後を見据えた民間宇宙ステーション整備競争の先行事例として紹介されている。
【編集部コメント】
構想や設計の段階を越え、実際に配管・電装・生命維持系を組み込む「統合・試験」フェーズへ入ったことは、民間宇宙ステーション開発における明確なマイルストーンである。
とりわけ、有人滞在を前提とする生命維持や熱制御の実装は技術的な難易度が高く、今後は2026年に予定される環境試験を計画通りにクリアできるかが、2027年初頭の打ち上げ実現性を測る重要な指標となる。
Haven-1は「まず単一モジュールで成立させる」という現実的なアプローチを採っており、ポストISS時代に向けた民間軌道拠点構築の試金石として、その進捗が注視される段階に入った。
【出典情報】
公式リリース
https://www.vastspace.com/updates/vast-advances-haven-1-into-integration-phase
参照情報(報道)
https://futurism.com/space/private-space-station-assembled-launch