【要点】
・カナダ・ロケット・カンパニー(Canada Rocket Company:CRC)は、カナダの主権的な宇宙アクセス(sovereign access to space)の確立を掲げ、事業計画を公表した。
・公式発表によれば、CRCはトロントを拠点に、国家安全保障ミッションと商業打上げの双方に対応可能なスケーラブルな打上げシステムの開発を進める。
・設計上の最終要件は、地球低軌道(LEO)へ約6,500kgを投入可能な中型ロケットとされているが、初期段階では軽量級(light-lift)ロケットのアーキテクチャから着手する方針である。
・推進系には、メタンと液体酸素を用いるメタロックス(methalox)エンジンを共通基盤として採用し、構造、アビオニクス、地上系の標準化によって高頻度運用と将来的な再使用を視野に入れている。
・資金面では、公共・民間を合わせて620万カナダドルのシード資金調達を完了しており、同社はこれを「全額カナダ資本による宇宙・防衛スタートアップとして最大規模のシードラウンド」と位置付けている。
・この資金調達は、カナダ事業開発銀行(BDC)とGarage Capitalが共同でリードし、複数のベンチャーキャピタルおよびエンジェル投資家が参加した。
・専門メディアの報道でも、CRCがステルス状態を解消して事業を正式に公表し、軽量級から中型へと発展可能な主権的打上げ能力の構築を目指している点と、620万加ドルの調達内容が伝えられている。
・本件の公式発表日は現地時間2026年1月16日であり、対象週(2026年1月17日〜24日)に公開された報道によって内容が裏付けられている。
【編集部コメント】
打上げ能力を自国で確保する「主権的アクセス」は、衛星運用における優先順位の確保や、安全保障上の制約回避という観点から、制度インフラとしての重要性が高い。CRCは中型ロケットを最終目標に据えつつ、軽量級から段階的に積み上げる現実的な設計思想を示している。今後は、エンジン開発、地上系整備、サプライチェーンの国内化といった実装フェーズへの移行が、計画の実効性を測る主要な評価軸となる。
【出典情報】
公式リリース
Canada Rocket Company
https://www.canadarocketcompany.com/news/canada-rocket-company-reclaims-top-talent-to-secure-sovereign-launch-for-canada-in-space
参照情報(報道)
Payload
https://payloadspace.com/canada-rocket-company-emerges-from-stealth/