【要点】
・独スタートアップのイザール・エアロスペース(Isar Aerospace)は、小型衛星向けロケット「スペクトラム(Spectrum)」の第2回飛行(適格・実証を兼ねるミッション)に向けた準備を進めている。
・同社は公式発表で、第2回飛行の打上げウィンドウを「2026年1月21日以降(not earlier than)」と示し、ノルウェーのアンドーヤ宇宙港(Andøya Spaceport)からの打上げを計画していると明らかにした。
・本ミッションは、初回の試験飛行に続く「適格(qualification)ミッション」に位置付けられ、実運用に向けた主要システムの性能確認と運用実証を目的としている。
・搭載ペイロードは複数の小型衛星(キューブサット等)で構成され、実飛行環境での運用確認を通じて、欧州域内の打上げ能力強化に寄与することが狙いとされている。
・ESA(欧州宇宙機関)は、本ミッションをBoost!(商業打上げ支援)プログラムの一環として紹介し、欧州域内からの商業打上げ能力を拡充する取り組みの具体例として位置付けている。
・アンドーヤ宇宙港も、第2回飛行が適格ミッションであることを明示した上で、射場運用、安全監視、レンジサービスを提供すると発表している。
・欧州では近年、打上げ供給能力の制約が顕在化しており、民間ロケットによる域内打上げ能力の確立が「自律的な宇宙アクセス(sovereign access)」の重要な構成要素として注目されている。
・現時点では、あくまで打上げ準備およびウィンドウ提示の段階であり、実際の打上げ実施日や結果は、技術的条件や運用判断の成立を前提とする。
【編集部コメント】
欧州にとって域内の打上げ能力は、衛星運用の優先順位確保や安全保障上の調達自由度に直結する基盤インフラである。スペクトラムの第2回飛行は、ロケット単体の技術実証にとどまらず、宇宙港、レンジ運用、安全監視を含む**「打上げサービス全体の成立性」**を確認する重要な段階に位置付けられる。現時点では、欧州の自律的宇宙アクセスを補完する取り組みとして、試験・適格の進捗を事実ベースで追う局面にある。
【出典情報】
公式リリース
Isar Aerospace
https://isaraerospace.com/press/isar-aerospace-targets-second-launch-not-earlier-than-21-january-2026
European Space Agency(ESA)
https://www.esa.int/Enabling_Support/Space_Transportation/Boost/Spectrum_s_qualifying_second_launch
参照情報(報道)
150Sec
https://150sec.com/german-startup-isar-aerospace-advances-europes-push-for-sovereign-space-access/20684/
Andøya Spaceport
https://andoyaspace.no/news-articles/ready-for-the-second-flight-and-qualification-mission-from-andoya/