【要点】

・米宇宙軍(U.S. Space Force)宇宙システム軍団(Space Systems Command:SSC)は、ミサイル防衛構想「ゴールデン・ドーム(Golden Dome)」について、公式発表において厳格なスケジュールで開発・配備を進める方針を示している。
・この方針については、公式リリースの内容を踏まえ、宇宙・防衛分野の複数の専門メディアでも報じられている。
・宇宙軍高官の発言として、初期能力を数年以内に配備することを目標に、短期間での開発・実装を進める計画であることが伝えられた。
・ゴールデン・ドームは、地球低軌道(LEO)から静止軌道(GEO)までをカバーする多層的な宇宙センサー網を構築し、ミサイル発射の早期探知から迎撃支援までを一体で担うことを目的とする。
・本構想は、従来の10年以上に及ぶ開発サイクルを前提とせず、迅速なプロトタイピングと段階的な能力拡張を組み合わせる取得アプローチを特徴としている。
・報道によれば、商用衛星プラットフォーム、COTS(既製民生品)部品、AIを活用した統合ソフトウェアなど、商用技術の積極的な採用により、開発期間の短縮を図る方針が示されている。
・背景には、中国やロシアによる極超音速兵器や新型弾道ミサイルの開発・配備の進展があり、従来型のミサイル防衛を補完する形で、宇宙基盤センシングを迅速に整備する必要性が強調されている。
・現時点では、正式な予算規模、配備計画、能力仕様の詳細は限定的にしか公表されておらず、今後の公式発表や議会向け説明を通じて段階的に明らかになる見通しである。

【編集部コメント】

ゴールデン・ドームは、単なる宇宙センサー網の構築ではなく、宇宙基盤センシングと迎撃・防衛機能を統合した多層型ミサイル防衛ネットワークを志向している点に特徴がある。
公式リリースで示された基本方針を軸に、複数メディアが補足的に報じている現状からは、構想段階から実装フェーズへの移行を急ぐ宇宙軍の姿勢が読み取れる。
今後は、短納期開発と説明責任をどのように両立させるかが、計画の実効性を左右する。

【出典情報】

公式発表
米国防総省(U.S. Department of Defense)
General Guetlein to Lead the Office of Golden Dome for America
https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4251596/general-guetlein-to-lead-the-office-of-golden-dome-for-america/

米宇宙軍(U.S. Space Force)
Biography: Lt. Gen. Michael A. Guetlein
https://www.spaceforce.mil/Biographies/Display/Article/3632851/michael-a-guetlein/

参照情報(報道)
Ars Technica
Trade wars muzzle allied talks on Trump’s “Golden Dome” missile shield
https://arstechnica.com/space/2026/01/trade-wars-muzzle-allied-talks-on-trumps-golden-dome-missile-shield/

Air & Space Forces Magazine
Golden Dome czar charts two-year plan focused on command and control, interceptors
https://www.airandspaceforces.com/golden-dome-czar-charts-two-year-plan-focused-on-command-and-control-interceptors/

Aviation Week
U.S. Space Force General Reaffirms Tight Timeline For Golden Dome
https://aviationweek.com/defense/missile-defense-weapons/us-space-force-general-reaffirms-tight-timeline-golden-dome