【要点】

・米海洋大気庁(NOAA)は、米宇宙軍(U.S. Space Force, USSF)が運用する気象衛星WSF-M(Weather System Follow-on–Microwave)の観測データを活用する方向で、連携を進めていることが明らかになった。
・2026年1月13日に開催された米議会公聴会において、宇宙軍側はNOAAが有する数値予報モデルの検証・校正(validation)能力を活用し、WSF-Mデータの共有を進める考えを示した。
・WSF-Mは、長年運用されてきた国防気象衛星DMSP(Defense Meteorological Satellite Program)の後継として進められている、宇宙軍の新たな気象衛星アーキテクチャ更新の一部を構成する。
・主要観測はマイクロ波で、海上風(ocean surface vector winds)や熱帯低気圧の強度推定など、気象解析や予測精度の向上に重要なデータ取得を目的としている。
・宇宙軍は、DMSPに代表される単一システム依存の体制から、複数ペイロードを分散配置する構成への移行を進めており、WSF-Mはその転換を支える衛星の一つと位置付けられている。
・今回のNOAAによる活用は、宇宙軍が取得する観測データをNOAA側の解析・検証基盤と結び付け、軍事・民生双方での利用価値を高める枠組みとして説明されている。
・一方で、どのデータを、いつから、どの運用形態で提供するかといった具体的な条件(運用開始時期・提供範囲)については、現時点では確定情報として整理できない。
・WSF-M自体については、米宇宙軍がすでに初期運用能力(IOC)を宣言しており、今回のNOAA連携はそれに続く運用面での連携拡張と位置付けられる。

【編集部コメント】

宇宙軍の気象衛星更新は、DMSP後継を分散構成で進めるという政策判断の延長線上にある。
NOAAの校正・検証基盤と接続する枠組みは、軍の作戦支援と民間気象予報の双方にとってデータ品質向上の効果が期待される。
一方で、提供範囲や運用条件の透明性は今後の検討課題であり、軍民データ連携がどこまで制度化されるかが次の焦点となる。

【出典情報】

公式リリース
公式リリース:現時点では確認されていない

参照情報(報道)
Space Force’s newest weather satellite data may soon be used by NOAA
(Air & Space Forces Magazine)
https://www.airandspaceforces.com/space-force-newest-weather-satellite-data-noaa/

NOAA will use data from a Space Force weather satellite
(Orbital Today)
https://orbitaltoday.com/2026/01/22/noaa-will-use-data-from-a-space-force-weather-satellite/