【要点】

・ドイツ連邦軍は、装備・情報技術・運用支援を担う連邦装備情報技術運用支援庁(BAAINBw)を通じ、宇宙分野の大型契約を発注した。
・受注者は、独RheinmetallとフィンランドICEYEが設立した合弁「Rheinmetall ICEYE Space Solutions」(拠点:ノイス)である。
・契約内容は、合弁が保有するSAR(合成開口レーダー)衛星コンステレーションへの排他的アクセスを通じ、宇宙ベースの偵察データを提供することだという。
・提供スコープには、多数の画像を日次で供給することに加え、運用、地上局管理、AIを用いた画像評価を含む包括的サービスが含まれるとされる。
・ICEYEの発表では契約額は約17億ユーロ(総額、概算)で、契約期間は2025年末から2030年末まで、延長オプション付きとされる。
・同発表では、取得データの主用途として、独軍の「リトアニア旅団」の防護とNATO東側防衛(東部側面の安全確保)が挙げられている。
・プロジェクト名は、独連邦軍内で「SAR Space System for Persistent Operational Tracking Stage 1」とされ、「SPOCK 1」と呼称されている。
・SARはレーダーで地表を照射して観測するため、昼夜や天候の影響を受けにくい特性を持つとされる(雲・煙・降雨等下での撮像を含む)。

【編集部コメント】

SPOCK1は、レーダー衛星データを「サービスとして調達」する枠組みとして位置付けられる。衛星運用や解析まで含めた一体提供により、光学衛星を補完する全天候・昼夜の監視能力を確保し、同盟防衛や前方展開部隊の状況把握に活用する構造と整理できる。

【出典情報】

公式リリース
ICEYE: ICEYE and Rheinmetall win major contract worth billions for space reconnaissance
ICEYE and Rheinmetall win major contract worth billions for space reconnaissance

参照情報(報道)
MarineForum: Spock 1 – Germany’s New Eye in Space
MarineForum