【要点】
・米国の宇宙スタートアップ企業GRU Space(Galactic Resource Utilization Space)が、月面ホテルの予約申請(Application)受付を開始したと報じられた。
・同社はシリコンバレーの著名アクセラレーター「Y Combinator」の支援を受けており、22歳の創業者Skyler Chan氏(UCバークレー卒)が率いている。
・発表されたロードマップによると、2029年に最初の建設用ペイロードを月へ送り、2032年のホテル開業を目指している。
・月面滞在の推定費用は1人あたり数百万ドルから1,000万ドル(約数億〜15億円)規模とされ、現在の予約申請には返金不可の手付金1,000ドルが必要となる。
・ホテル建設には月の砂(レゴリス)を活用した現地資源利用(ISRU)技術を用い、放射線遮蔽や温度管理を行う計画である。
・同社は、まず高価格帯の観光事業(ホテル)で収益と技術基盤を確立し、その後に道路やエネルギー供給といった月面インフラ事業へ拡大する戦略を描いている。
・このアプローチは、初期に高額製品で資金を作り、徐々に量産化・インフラ化へ進むテスラ(Tesla)の「マスタープラン」を参考にしていると説明されている。
・本件は野心的な構想だが、Y Combinatorによる支援を受けている点や、具体的なマイルストーンが提示されている点で、単なる構想段階を超えた事業化への動きとして注目される。
【編集部コメント】
「2032年に月面ホテル」という計画は極めて野心的であり、技術的・資金的なハードルは高い。
しかし、Y Combinatorの支援を受けた若き起業家が、テスラ流の「マスタープラン」を宇宙開発に持ち込んだ点は興味深い。
観光を入り口にしてISRU(現地資源利用)技術を実証・収益化するという戦略は、民間宇宙開発における新たな資金調達モデルの可能性を示唆している。
実現性は未知数だが、シリコンバレーの宇宙投資トレンドを測る上で重要な事例である。
【出典情報】
公式リリース
GRU Space – The First Hotel on the Moon(GRU Space)
https://www.gru.space/
Galactic Resource Utilization Space, Inc. (GRU Space) | Y Combinator(Y Combinator)
https://www.ycombinator.com/companies/galactic-resource-utilization-space-inc-gru-space
参照情報(報道)
You Can Now Book A Hotel On The Moon: Luxury Stay On The Lunar Surface Could Cost Rs 90 Crore(Entertales)
https://www.entertales.com/book-a-hotel-on-the-moon-stay-cost-rs-90-crore/
修正内容(最小限)