【要点】
・SpaceXは2026年1月27日深夜(現地時間)、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から「Falcon 9」ロケットを打ち上げ、米宇宙軍のGPS III衛星9号機(SV09)を軌道に投入した。
・このミッションは当初、ULA(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)の新型ロケット「Vulcan(ヴァルカン)」で打ち上げられる予定だったが、開発遅延に伴いSpaceXに再割り当てされた経緯がある。
・特筆すべきは、打ち上げまでの準備期間がわずか「41日間」であった点であり、国家安全保障宇宙打ち上げ(NSSL)ミッションとしても極めて短いターンアラウンド(統合・準備期間)となった。
・宇宙軍はこの迅速な切り替えについて、重要資産であるGPS衛星を待機させることなく、可能な限り早く軌道へ届けるための「戦術的な柔軟性」を示すものであると説明している。
・打ち上げられたSV09は、チャレンジャー号事故で殉職したエリソン・オニヅカ大佐にちなんで名付けられており、最新の耐ジャミング性能(Mコード)を備えている。
・今回の変更に伴うバーターとして、将来のGPS IIIF衛星の打ち上げ枠(当初SpaceX担当)がULAのVulcanに割り当てられる予定である。
【編集部コメント】
本来、国家安全保障ミッションの準備には数ヶ月〜数年を要するのが通例だが、それを「41日」で完遂したSpaceXの即応能力は驚異的だ。
一方で、これはULAのVulcan認証遅れが依然としてボトルネックになっている現状の裏返しでもある。
宇宙軍としては「背に腹は代えられない」状況だが、結果としてSpaceXへの依存度がさらに高まる形となった。
【出典情報】
参照情報(報道)
After switch from ULA, SpaceX set for speedy national security launch (Orlando Sentinel)
https://www.orlandosentinel.com/2026/01/28/after-switch-from-ula-spacex-set-for-speedy-national-security-launch/
SpaceX launches advanced GPS satellite for US Space Force (Space.com)
https://www.space.com/space-exploration/launches-spacecraft/spacex-gps-iii-sv09-launch-space-force