【要点】

・米宇宙軍は、静止軌道(GEO)向けの次世代偵察・監視プログラム「RG-XX(Geosynchronous Reconnaissance & Surveillance)」の衛星製造契約者を、2026年3月までに選定する計画である。
・RG-XXは、現在運用中のGSSAP(静止軌道宇宙状況監視プログラム)の後継または強化版と位置づけられ、敵対的な衛星の動きを監視する「宇宙のための宇宙監視(SDA)」を主任務とする。
・本プログラムでは、従来の大型衛星ではなく、商業ベースの設計を取り入れた「拡散型アーキテクチャ」を採用し、攻撃に対する抗堪性(レジリエンス)を高めることを目指している。
・宇宙軍は、RG-XXの配備までのギャップを埋めるため、既存のGSSAP衛星7号機・8号機をULAのヴァルカン・ロケットで打ち上げる計画を進めている。
・新システムは、引き続き宇宙軍の将兵(ガーディアンズ)によって所有・運用されるが、軌道上給油への対応や地上システム(FORGE)との統合が課題として残っている。
・選定には複数の防衛・宇宙企業が競合しており、商業技術の積極的な採用が「スパイ衛星」の分野でも加速していることを示している。

【編集部コメント】

記事中の「Spy Satellite(スパイ衛星)」という表現は、地上を撮影する偵察衛星(NRO管轄)ではなく、他国の衛星を監視する「近傍監視衛星(GSSAP系)」を指している点に注意が必要だ。
RG-XXは、静止軌道上で不審な動きをする中露の衛星に「忍び寄って調べる」能力を、より安価に、かつ大量に配備しようとする試みである。
既存GSSAPの追加打ち上げで時間を稼ぎつつ、3月の選定でどのメーカー(Lockheed、Northrop、あるいは新興勢力)が選ばれるかが焦点となる。

【出典情報】

参照情報(報道)
Space Force set to choose contractors for next-gen GEO spy satellites (SpaceNews)
https://spacenews.com/space-force-set-to-choose-contractors-for-next-gen-geo-spy-satellites/

Space Force’s GEO Sentinel Race: Contractors Vie for Spy Satellite Crown (WebProNews)
https://www.webpronews.com/space-forces-geo-sentinel-race-contractors-vie-for-spy-satellite-crown/