【要点】
・スイスのサイバーセキュリティ企業WISeKeyが、ダボス会議2026にて宇宙インフラの量子セキュリティ強化策を発表した。・2025年末に実施した衛星実機でのポスト量子暗号(PQC)概念実証(PoC)試験の成功を報告した。・2026年第2四半期には、PQCを完全実装した実用衛星の打ち上げを計画している。・従来のRSAやECCといった暗号規格が将来の量子コンピュータにより解読されるリスクへの対応を急ぐ。・ダボス会議で開催された円卓会議には、SandboxAQなどの業界リーダーが参加し、宇宙システムの保護について議論した。・「打ち上げ後のセキュリティ後付けは不可能」との認識を示し、設計段階からの量子対策の重要性を強調した。・衛星上で生成される量子耐性デジタル署名により、セキュアなIoT通信や金融取引の実現を目指す。・本技術は、地政学的リスクが高い地域における自律的なデジタル経済インフラの基盤となる見通しである。
【編集部コメント】
量子コンピュータによる既存暗号の解読リスク(Y2Q)が現実味を帯びる中、宇宙インフラを起点とした防御策の重要性が増しています。WISeKeyが進める「ハードウェアに根ざした信頼」と衛星上でのPQC処理の統合は、地上通信網の脆弱性を補完する画期的なアプローチです。2026年の実用衛星投入は、安全保障や金融分野での「宇宙由来の信頼」がビジネスとして本格化する重要な分岐点となるでしょう。
【出典情報】
公式リリースWISeSat.Space Brought Together Global Thought-Leaders to Davos to Address Quantum Security in Space参照情報(報道)Quantum ZeitgeistThe Quantum Insider