【要点】

・欧州のアリアングループが、新型ロケット「アリアン6」用固体補助ロケット(ブースター)の増産体制に入った。・需要が集中しているのは、ブースターを4基装着する重量級構成の「アリアン64」である。・増産の背景には、アマゾンの衛星通信網「カイパー計画」などの大型商業契約による打ち上げ需要がある。・使用されるブースター「P120C」は、小型ロケット「ヴェガC」の第一段としても共通利用されている。・アリアングループは、年間9回から12回の打ち上げ頻度を実現するためのサプライチェーン拡充を進める。・フランス領ギアナのクールー宇宙センターにある製造施設において、製造工程の効率化と自動化を導入する。・欧州宇宙機関(ESA)との合意に基づき、欧州の自律的な宇宙アクセスを確実にするための戦略的措置となる。・報道によると、今後の受注残に対応するため、主要部品の在庫レベルを従来の2倍以上に引き上げる計画である。

【編集部コメント】

アリアン6の運用本格化に伴い、当初の想定以上に「アリアン64」への構成シフトが鮮明になっています。共通ブースターであるP120Cの量産は、アリアン6とヴェガC双方の運用能力を支える「心臓部」の強化に他なりません。商業市場での競争力維持と、欧州の安全保障に関わる打ち上げ枠の確保を両立させるための、極めて重要な局面と言えるでしょう。

【出典情報】

公式リリースMission VA267: Launch window on February 12, 2026参照情報(報道)Aviation Week Network