【要点】
・韓国の宇宙AIソリューション企業TelePIXは、航空宇宙分野の技術文書検索に特化した小規模言語モデル(Embedding Model)「PIXIE-v1.0」を発表した。
・本モデルは、Hugging Face上で公開されている検索性能ベンチマーク「RTEB(Retrieval Embedding Benchmark)」の10億パラメータ以下(<1B)部門において、世界2位のスコアを記録した。
・「PIXIE-v1.0」は、衛星の設計図、技術仕様書、運用マニュアルといった専門性の高い文書を対象に、自然言語クエリで高精度な意味検索(Semantic Search)を行うことができる。
・同社は、既存のベンチマークでは宇宙分野の専門用語への対応力を正しく評価できないとして、NASAの技術報告書などを基にした独自の多言語評価セット「STELLA」も構築し、論文と共に公開した。
・モデルはオープンソースとして公開されており、同社はこれをRAG(検索拡張生成)システムの中核エンジンとして、衛星運用の効率化などに活用していく方針である。
【編集部コメント】
汎用的な巨大LLM全盛の時代に、「10億パラメータ以下」という軽量モデルで、かつ「宇宙ドメイン特化」というニッチな領域を攻める戦略が非常に合理的です。
宇宙開発の現場では、膨大なマニュアルから正確な手順を見つけ出す能力が不可欠であり、ハルシネーション(嘘)のリスクを減らすためにも、こうした検索特化型モデル(Retriever)の重要性は増しています。
韓国のスタートアップが、Hugging FaceやarXivを通じて世界標準の土俵で技術力をアピールしている点も注目に値します。
【出典情報】
公式リリース(モデル・データセット)
telepix/PIXIE-Rune-v1.0(Hugging Face)
https://huggingface.co/telepix/PIXIE-Rune-v1.0
STELLA Benchmark(Hugging Face)
https://huggingface.co/datasets/telepix/STELLA
参照情報(報道)
TelePIX, a comprehensive space AI solution company, announced on the 3rd…(Maeil Business Newspaper)
https://www.mk.co.kr/en/it/11951040
TelePIX ranks second globally with aerospace search AI PIXIE-v1.0(ChosunBiz)
https://biz.chosun.com/en/en-science/2026/02/03/I7KUB32RMJGU3EKLHH2FRDKUTQ/