【要点】
・米国のスタートアップ企業StarCloudが、計8万8,000基の衛星コンステレーション構築に向けた申請を実施。
・ITU(国際電気通信連合)に対し、通信およびデータ処理用衛星の配備計画を提出した。
・主な目的は、LEO(高度2,000km以下の低軌道)における宇宙空間データセンター網の構築。
・宇宙空間でクラウドコンピューティングを行うことで、地上との通信遅延(レイテンシ)の劇的な削減を狙う。
・申請された8.8万基という規模は、スペースXのスターリンク計画の想定数を大幅に上回る。
・衛星間通信には光レーザー技術を採用し、地上局を経由しない高速なデータ処理・転送を計画。
・天文学者や宇宙当局からは、軌道上の過密化に伴う衝突リスクやSDA(宇宙状況把握)への影響を懸念する声が出ている。
・報道によると、同社は2028年までの初号機打ち上げを目指し、現在大規模な資金調達を進めている。
【編集部コメント】
本構想は、地上のデータセンターが直面する膨大な電力消費や冷却コストの課題を、宇宙空間の低温環境と太陽光発電で解決する一環として位置付けられる。一方で、8万基を超える衛星群は既存の軌道環境を劇的に変える可能性があり、規制当局による承認の可否が最大の焦点だ。民間主導の宇宙インフラ競争が、通信から高度な計算処理能力の確保へと新たな段階に移行したことを示している。
【出典情報】
公式リリース:なし
参照情報(報道)
https://www.pcmag.com/news/data-center-space-race-heats-up-as-starcloud-startup-requests-88000-satellites
(PCMag|Data Center Space Race Heats Up as StarCloud Startup Requests 88,000 Satellites)
Data Center Dynamics
https://www.datacenterdynamics.com/en/news/starcloud-to-launch-aws-outposts-hardware-in-space-aims-to-deploy-fleet-of-88000-satellites/