【要点】
・国防総省の技術ハブであるDIU(国防イノベーション局)が、低コストな商用センサを軍のミサイル防衛網に統合する計画を公表。
・2月4日に発行された通知に基づき、弾道ミサイルや極超音速兵器の探知・追跡が可能な民間センサを募集。
・光学(EO)、無線周波数(RF)、LiDAR(光検出・測距:レーザー光で対象との距離を測る)など多様な技術の採用を検討。
・年間100基以上の量産が可能な、拡張性が高く供給リスクの低い設計を重視。
・併せて、軌道上の混雑解消に向け、故障機や運用終了後の衛星を処分(デオービット)する技術の実証も計画。
・「ドッキングインターフェース」を持たない「準備不足」の衛星を安全に移動・廃棄する能力を求める。
・報道によると、衛星処分の実証実験は契約締結から18〜24か月以内に実施される予定。
・本取り組みは、トランプ政権が推進する全土防衛網「ゴールデン・ドーム」構想を補完する重要な技術基盤となる。
【編集部コメント】
本件は、ミサイル防衛という極めて高度な軍事領域に商用オフザシェルフ(COTS)技術を本格導入する動きとして位置付けられる。特に低軌道(LEO)での極超音速兵器への対応には、衛星の量産と迅速な展開が不可欠であり、民間の製造能力活用は合理的判断といえる。また、衛星処分技術への投資は、宇宙デブリ問題の解決のみならず、将来的な軌道上サービスや物資補給といった宇宙機操作能力の向上を狙う多角的な戦略が見て取れる。
【出典情報】
公式リリース:
https://www.diu.mil/work-with-us/submit-solution/PROJ00649
(DIU|Sensors and Seekers For Fire Control)
https://www.diu.mil/work-with-us/submit-solution/PROJ00644
(DIU|Deorbit as a Service)
参照情報(報道)
https://www.airandspaceforces.com/diu-commercial-sensors-missile-tracking-satellite-disposal/
(Air & Space Forces Magazine|Pentagon’s Commercial Tech Hub on the Hunt for Missile Tracking Sensors, Satellite Disposal)