【要点】
・米Blue Origin社は、サブオービタル宇宙旅行ロケット「ニューシェパード」の運用一時停止を発表した。
・今回の事業停止期間は、少なくとも2年間に及ぶ見通しである。
・経営資源を月面着陸機などの有人月探査能力の開発加速に再配分することが目的。
・NASAのアルテミス計画向けの「ブルームーン」着陸機や、大型ロケット「ニューグレン」が優先される。
・独自の衛星ブロードバンドコンステレーション計画「TeraWave」への注力も並行して進める。
・ニューシェパードはこれまでに38回の飛行実績があり、計98人を宇宙の入り口へ運んだ。
・運用の停止にもかかわらず、同社は数年分に及ぶ宇宙旅行の予約残を抱えている状況である。
・今回の決定はサブオービタル旅行から、より高度な軌道・月インフラ構築への戦略的転換を示す。
【編集部コメント】
本決定は、同社が初期の宇宙旅行事業から、有人月探査や軌道インフラ構築という基幹産業へ経営資源を移行させる動きの一環として位置付けられる。
NASAのアルテミス計画における役割強化や独自の衛星通信網構築は、長期的な商業宇宙市場での競争力確保を狙ったものであり、産業構造の深化を示す事例といえる。
【出典情報】
公式リリース
Blue Origin to Pause New Shepard Flights for No Less Than Two Years
参照情報(報道)
Daily Excelsior
The Space Review