【要点】

・2025年に一度中止が報じられた宇宙核熱推進(NTP)計画が、米政府内で再び支持を得ている。
・DARPAとNASAによる実証機「DRACO」プログラムが、事実上の開発再開フェーズに入った。
・2025年のセットバックは、トランプ政権による予算削減と既存の化学推進への注力が原因だった。
・火星有人探査の期間短縮や、シスルナ空間(地球と月の間)での機動的な軍事運用の必要性が再考された。
・新体制下のNASA(ジャレッド・アイザックマン長官ら)が、戦略的技術としての核推進を再評価。
・ロッキード・マーティンおよびBWXテクノロジーズが、引き続き産業パートナーとして開発を担う。
・2027年以降の軌道上での飛行実証試験を目指し、開発スケジュールと予算の再編が進められる。
・宇宙空間での電力確保に向けた月面原子炉開発(FSP)とも連携した長期戦略が描かれている。

【編集部コメント】

2025年の予算ゼロ回答からわずか半年余りでの「救出」は、宇宙空間における米国の技術的覇権維持に対する強い危機感の表れといえる。
特に機動性を重視する宇宙軍のニーズが、コスト削減という短期的な政治判断を覆した形だ。
民間ロケットの台頭が著しい中で、官主導の深宇宙・安全保障技術がどう統合されるかが今後の焦点となる。

【出典情報】

公式リリース
DARPA, NASA Collaborate on Nuclear Thermal Rocket Engine

参照情報(報道)
Aviation Week
Aviation Week