【要点】

・アブダビの技術革新研究所(TII)が、UAE初となる国産液体ロケットエンジンの開発と燃焼試験に成功した。
・設計から製造までをUAE国内で完結させた250ニュートン級の小型液体燃料スラスターである。
・計50回以上のホットファイア試験を実施し、燃焼効率は世界最高水準の94%に達した。
・本エンジンは小型衛星の軌道維持や姿勢制御のほか、将来の月・火星探査任務への適用を想定している。
・試験の一部は国際協力の下で英国にて実施されたが、設計・エンジニアリングはUAEが主導した。
・2026年内にアブダビ国内へ独自の静止燃焼試験施設を建設し、完全な自国試験体制を構築する計画。
・今後は1キロニュートン級への推力大型化や、極低温プロペラント、回生冷却システムの研究を推進する。
・本成果はUAEの国家宇宙戦略に基づく宇宙産業の自立化と高度人材育成を加速させる。

【編集部コメント】

UAEによる液体ロケットエンジンの開発成功は、同国が海外技術への依存を脱却し、宇宙産業における自立的技術(ソブリン・ケイパビリティ)を確立するための重大な一歩である。
250ニュートン級という小型スラスターから着実に実績を積む姿勢は、技術的信頼性の確保を最優先した戦略的アプローチと言える。
年内の国内試験施設整備により、中東における宇宙技術ハブとしての地位がさらに強固になることが予想される。

【出典情報】

公式リリース
Abu Dhabi’s Technology Innovation Institute Successfully Fires UAE’s First Liquid Rocket Engine, Marking Milestone in National Space Capability

参照情報(報道)

なし