【要点】
・データ効率化技術を手掛けるアトムビーム社が、米宇宙軍の宇宙開発局(SDA)から拡張契約を受注した
・軍用無線ネットワーク「Link 16」を介した衛星通信において、データ負荷を86〜89%削減することに成功した
・Link 16とは、米軍や同盟国の部隊間で情報を共有するために広く用いられる戦術データリンクを指す
・同社独自の「データ・コンパクション」技術を用い、既存の圧縮手法とは異なるプロセスで通信を最適化した
・本技術の導入により、限られた帯域幅の中でもより多くの情報をリアルタイムで伝送可能となる
・SDAが構築を進める「増強型戦闘員用宇宙アーキテクチャ(PWSA)」の通信能力強化に寄与する
・PWSAとは、低軌道に多数の衛星を配備し、ミサイル警戒や通信を支える次世代軍事ネットワークである
・報道によると、今回の契約は先行して行われた技術実証の極めて高い成果を評価し、拡張が決定された
【編集部コメント】
現代の宇宙安全保障において、膨大なデータをいかに遅滞なく地上へ送るかは最重要課題の一つである。アトムビーム社の技術は、物理的な設備増強に頼らずソフトウェア側で通信容量を劇的に改善するものであり、PWSAのような多衛星コンステレーションの運用効率を底上げする。戦域での情報優位性を確保するための、極めて実効性の高い施策として位置付けられる。
【出典情報】
公式リリース:PR Newswire「Atombeam Receives Expanded Contract to Improve Data Transmission for the U.S. Space Force’s Space Development Agency」
https://www.prnewswire.com/news-releases/atombeam-receives-expanded-contract-to-improve-data-transmission-for-the-us-space-forces-space-development-agency-302678688.html
参照情報(報道):TipRanks「Atombeam Wins Expanded U.S. Space Force Contract After Demonstrating 86–89% Reduction in Link 16 Satellite Data Load」
https://www.tipranks.com/news/private-companies/atombeam-wins-expanded-u-s-space-force-contract-after-demonstrating-86-89-reduction-in-link-16-satellite-data-load