【要点】
・衛星通信サービスのAST SpaceMobileは2026年2月、低軌道(LEO)上に展開したBlueBird衛星の大型アンテナ展開完了を発表した。
・展開されたフェーズドアレイ・アンテナは面積約64平方メートルに及び、商用通信衛星としては過去最大級の規模を誇る。
・本成果は2024年9月に打ち上げられた最初のBlueBird衛星5基における重要な技術的マイルストーンとなる。
・同社の技術は特殊な端末を必要とせず、地上にある既存のスマートフォンと衛星を直接接続する「Space-based cellular broadband」を実現する。
・大型アンテナの採用により、従来の衛星通信よりも強力な信号伝送と広範囲のカバレッジ提供が可能になる。
・今回の展開成功を受け、同社は米国全土および特定のグローバル市場での商用サービス提供に向けた準備を加速させる。
・AT&TやVerizon Communicationsといった大手通信キャリアとの提携を通じ、地上網の圏外地域を解消するネットワーク補完を目指す。
・次世代モデルであるBlueBird Block 2では、さらに大型化した約223平方メートルのアンテナ実装を計画している。
【編集部コメント】
AST SpaceMobileによる大型アンテナの展開成功は、衛星直接通信(D2C)市場の競争を一段階引き上げる技術的達成である。物理的なアンテナ面積の拡大は、リンクバジェット(通信回線の設計収支)の劇的な改善を意味し、地上端末の無改造接続という高いハードルをクリアする鍵となる。これはSpaceXのStarshipを活用したStarlinkのD2C展開に対抗する有力な商用モデルであり、既存の通信インフラを根底から拡張する可能性を秘めている。今後は、衛星数の増大に伴うコンステレーション構築のスピードと、実際の通信品質の安定性がビジネス上の焦点となるだろう。
【出典情報】
公式リリース
AST SpaceMobile Successfully Completes Unfolding of BlueBird 6, the Largest Commercial Communications Array Antenna Ever Deployed in Low Earth Orbit(AST SpaceMobile)
https://www.businesswire.com/news/home/20260210108166/en/AST-SpaceMobile-Successfully-Completes-Unfolding-of-BlueBird-6-the-Largest-Commercial-Communications-Array-Antenna-Ever-Deployed-in-Low-Earth-Orbit
参照情報(報道)
AST SpaceMobile Unfolds the Largest Commercial Communications Array Antenna in Low Earth Orbit(Gizmodo)
https://gizmodo.com/ast-spacemobile-unfolds-the-largest-commercial-communications-array-antenna-in-low-earth-orbit-2000721010
AST SpaceMobile’s BlueBird 6 Array Successfully Unfolds in LEO(Via Satellite)
https://www.satellitetoday.com/connectivity/2026/02/11/ast-spacemobiles-bluebird-6-array-successfully-unfolds-in-leo/