【要点】
・Rocket Labは2026年2月、極超音速環境下での技術実証を目的としたHASTEロケットの新たな打ち上げ契約を締結した。
・本ミッションは、米国国防総省が進める極超音速兵器開発および防衛システムの技術成熟を支援することを目的とする。
・HASTEは同社の主力ロケットElectronをベースに、極超音速試験に特化して開発された準軌道打ち上げ車両である。
・打ち上げはバージニア州のWallops Flight FacilityにあるRocket Lab Launch Complex 2から実施される予定となっている。
・顧客は非公開とされているが、報道によると米軍関連機関や国防産業大手が開発中のペイロードを搭載する見込みである。
・極超音速(マッハ5以上)での飛行データ収集により、熱防護システムや通信技術の検証を迅速かつ低コストで実施する。
・Rocket Labは、商用衛星打ち上げで培った高い頻度の打ち上げ能力を国防分野の試験ニーズへ転用し、事業領域を拡大させている。
・本契約により、同社は急速に成長する極超音速試験市場における民間プロバイダーとしての地位をより強固なものとする。
【編集部コメント】
極超音速技術は現代の安全保障における最重要課題の一つであり、迅速かつ安価な試験環境への需要は極めて高い。Rocket LabがElectronの技術資産をHASTEへと転換した戦略は、民間宇宙技術が国防インフラを直接支える「デュアルユース」の成功例と言える。従来、多額の予算と期間を要した政府主導の試験プログラムに対し、民間主導のアジャイルな打ち上げサービスが提供されることは、米国の技術優位性を維持する上で戦略的なインパクトを持つ。同社の受注獲得は、宇宙輸送サービスが安全保障市場の深層へ食い込み、安定した収益源を確保しつつあることを示唆している。
【出典情報】
公式リリース
Rocket Lab to Launch Suborbital Hypersonic Test Vehicle for Non-Profit Research Organization(Rocket Lab)
https://www.rocketlabusa.com/updates/rocket-lab-to-launch-suborbital-hypersonic-test-vehicle-for-non-profit-research-organization/
参照情報(報道)
Rocket Lab to fire hypersonic demonstrator for Leidos-led program(Interesting Engineering)
https://interestingengineering.com/space/rocket-lab-to-fire-hypersonic-demonstrator
Rocket Lab signs new HASTE launch contract(SpaceNews)
https://spacenews.com/rocket-lab-signs-new-haste-launch-contract/