【要点】
・米ワシントン州拠点のStoke Spaceは2026年2月10日、シリーズCラウンドにおいて3億5,000万ドルの資金調達を完了したと発表した。
・本ラウンドは既存投資家および新規の戦略的投資家が主導し、同社の累計調達額は約4億4,000万ドルに達する。
・調達資金は、開発中の完全再使用型二段式ロケットであるNovaの軌道投入試験および商用化に向けたインフラ整備に充当される。
・Novaは一段目だけでなく二段目(上段)の回収・再使用も想定しており、打ち上げコストの劇的な低減と高頻度運用を目指す。
・同社は独自の再生冷却型熱防護シールド技術を開発しており、二段目の大気圏再突入時の機体損傷を最小限に抑える設計を採用している。
・2025年に実施したホップ試験の成功を受け、次段階としてフルスケールの第一段エンジン試験および軌道飛行に向けた統合試験を加速させる。
・報道によると、今回の大型増資により、Novaの初号機打ち上げを2027年までに実施するための財務基盤が確保されたとされる。
・完全再使用型市場においてSpaceXのStarshipに対抗し得る、より小型で機動力のある輸送ソリューションとしての地位確立を目的とする。
【編集部コメント】
Stoke Spaceによる3.5億ドルの巨額調達は、資本市場が「完全再使用」を次世代宇宙輸送の不可欠な勝因と見なしていることを裏付けている。一段目の回収が標準化しつつある現在、二段目の再使用は打ち上げ経済性を次なる次元へ押し上げる最後の関門である。Novaが実用化されれば、ペイロード単位のコスト構造が根本から変化し、LEOコンステレーションの構築や軌道上サービスの収益性が飛躍的に向上する。SpaceXが大型市場を独占する中、中型・完全再使用という同社のポジショニングは、民間・政府双方のバックアップ需要を吸収する戦略的意義が高い。
【出典情報】
公式リリース
Stoke Space Technologies Extends Previously Announced Series D Financing to $860 Million(Stoke Space)
https://www.stokespace.com/stoke-space-technologies-extends-previously-announced-series-d-financing-to-860-million/
参照情報(報道)
Stoke Space adds $350M to funding round as it gets ready for the first launch of its reusable rocket(GeekWire)
https://www.geekwire.com/2026/stoke-space-350m-added-funding/
Stoke Space Adds $350M to Series D Fundraise(Payload)
https://payloadspace.com/stoke-space-adds-350m-to-series-d-fundraise/