【要点】
・ATMOS Space Cargoによると、ポルトガル国家通信局(ANACOM)が同国初となる商用宇宙往還機向け再突入ライセンスを交付した。
・本ライセンスはATMOS Space Cargoが推進するPHOENIX 2.1ミッションの帰還フェーズを公式に認可するものとされる。
・再突入および海上回収作業はアゾレス諸島のサンタマリア島沖に設定された北大西洋の指定区域で実施される。
・PHOENIX 2.1ミッションは2026年後半の打ち上げを予定しており、軌道上での実験成果を地球へ安全に帰還させることを目指す。
・スコットランドのAurora Avionicsは本ミッション向けに機体監視用のモジュール式データ収集ユニットを供給する。
・供給されるシステムは大気圏再突入環境下での機体状況を記録し、飛行プロファイルの妥当性検証に活用される。
・ATMOS Space Cargoは独自のインフレータブル熱遮蔽技術を活用し、低コストかつ高頻度な宇宙物流サービスの確立を目指す。
・本認可は、ポルトガルが欧州における宇宙帰還の戦略的ゲートウェイとしての存在感を高める可能性がある。

【編集部コメント】

再突入と回収の技術は微小重力環境を利用した製造や研究ビジネスを成立させるための最後のピースである。ポルトガルが迅速に法整備を進め商用ライセンスを発行したことは、欧州が「打ち上げ」から「帰還」までを域内で完結させるデジタル・宇宙主権の強化に向けた大きな一歩だ。独英企業の連携による技術実装は、ポストISS時代の宇宙物流網における重要な標準モデルとなるだろう。
【参照情報】
公式リリース
PORTUGAL GRANTS ATMOS FIRST COMMERCIAL RE-ENTRY LICENCE FOR RETURN TO THE AZORES
https://atmos-space-cargo.com/milestones/portugal-grants-atmos-first-commercial-re-entry-licence-for-return-to-the-azores/
参照記事
Scottish Firm Supports European Reusable Spacecraft Mission
https://www.digit.fyi/scottish-firm-supports-european-reusable-spacecraft-mission/