【要点】
・宇宙港のコンサルティングを手掛けるFire Arrowは、マレーシア初の宇宙港開発に向けたフィジビリティスタディ(実現可能性調査)の実施について原則合意した。
・本プロジェクトは、マレーシア東海岸のパハン・エアロスペース・シティ(PAC)内に計画されているクアンタン宇宙港を中心としている。
・Fire Arrowは、サイト計画、運用コンセプト、規制経路の策定、および投資準備を整えるための段階的納入戦略を包括的に支援する。
・同宇宙港は、航空機からロケットを高度で射出する「水平打ち上げシステム」の採用を想定し、既存インフラの活用を狙う。
・マレーシア宇宙局(MYSA)が提携に関与しており、国家的な宇宙戦略の一環として上流の打ち上げ能力の獲得を視野に入れている。
・調査プログラムには、ビジネスケースの検証や各国の宇宙規制への適合性評価が含まれる。
・本合意は、マレーシアが東南アジアでの商業宇宙打ち上げ市場参入に向けた検討を進める動きとなる。
・開発は段階的に進められ、技術検証を経て2020年代後半の運用開始を目指すとしている。
【編集部コメント】
マレーシアが衛星保有という「利用」の段階から、宇宙港という「インフラ提供」の段階へ踏み出したことは、東南アジアの宇宙産業における地殻変動を象徴している。Fire Arrowのような国際的な知見を持つアドバイザリーの参画は、複雑な宇宙規制のクリアと商業的な投資呼び込みに不可欠である。特に水平打ち上げ方式は、大規模な垂直射場を建設するよりもコストと環境負荷を抑えられるため、マレーシアの地理的・経済的条件に適した戦略的な選択と言えるだろう。
【参照情報】
公式リリース
FIRE ARROW BOOSTS MALAYSIA’S SPACEFLIGHT MISSION
https://www.firearrow.space/research-and-technology-1
参照記事
Fire Arrow boosts Malaysia’s Spaceflight Mission
https://spaceanddefense.io/fire-arrow-boosts-malaysias-spaceflight-mission/