要点
  • NASAジェット推進研究所(JPL)は、次世代火星ヘリコプター用ローターブレードが2026年3月の地上試験でマッハ1を超える速度を達成したと発表し、火星上での高性能回転翼機実現への道を切り開いた。
  • ローターはカリフォルニア州シミバレーのAeroVironmentが開発・製造した3枚翼で、JPL内の歴史的試験設備「25フィート宇宙シミュレーター」に搭載された。
  • 試験ではチャンバー内を真空化したうえで、火星大気を模擬する量の二酸化炭素を充填し、制御された気流を加えながらローター回転数を上昇させた。
  • チームはディスプレー上でrpmが最大3,750回転に達するのを確認し、その際の翼端速度はマッハ0.98に達した。
  • エンジニアは当初マッハ1.05程度の到達を想定していたが、最終的な試験ランでは構造破壊なくマッハ1.08を記録した。
  • 合計137回の試験データを基に、より重い搭載物(科学観測機器を含む)を運搬可能な火星航空機の設計が可能となる。
  • 翼端速度を超音速域まで引き上げることで、これまで火星で運用された唯一のヘリコプターIngenuityのローター設計と比べ、揚力能力を約30%向上できると見込まれている。
  • SkyFallミッション設計チームは試験結果を性能仕様に反映済みで、SkyFallは2028年12月、3機の次世代火星ヘリコプターを火星に搭送する計画である。
参照情報
一次情報(公式リリース、公式発表、PRサイト等)
NASA Pushes Next-Gen Mars Helicopter Rotor Blades Past Mach 1

https://www.jpl.nasa.gov/news/nasa-pushes-next-gen-mars-helicopter-rotor-blades-past-mach-1/

参照記事
NASA pushes next-gen Mars helicopter rotors through the sound barrier

https://newatlas.com/space-systems/nasa-jpl-mars-helicopter-rotor-mach-1/