要点
- 複数のネットメディアによると、SpaceXは2026年5月7日、テキサス州ボカチカのスターベース施設にて、Super Heavy V3ブースター(19号機)の33基全エンジン・フルデュレーション静的燃焼試験を実施し、Starship Flight 12に向けた重要な前進となった。
- 試験ではブースター本機を発射台に固定したまま33基のRaptorエンジンを全て同時点火し、燃焼時間は約14秒であった。
- 本試験はV3 Super Heavyのフル静的燃焼試験の初成功で、これ以前に2026年3月の10エンジン試験、4月15日の33エンジン試験が地上設備問題で早期終了していた。
- 19号機は第3世代V3 Super Heavyの1号機で、別途6基Raptor静的燃焼を完了済みのV3上段「Ship 39」と組み合わせて運用される。
- Ship 39と19号機の組合せはFlight 12打上に向けて、統合タンキング試験および打上模擬カウントダウンを実施済みである。
- 報道では、スターベースでのV3地上試験継続と、Massey’s Outpost/Pad 2増設計画が、NASA ArtemisのHLSマイルストーンおよびStarlink V3整備に必要な高頻度運用の鍵と位置付けられている。
- 別途、ボカチカ周辺住民が過去の静的燃焼試験による被害を巡る損害賠償訴訟を提起しており、今後のStarship運用頻度に影響を及ぼす可能性があるとの指摘もある。
- ただ、5月7日のマイルストーン詳細を確認するSpaceXの公式リリース等の一次情報は確認できていない。
編集部コメント
V3の33エンジン・フルデュレーション静的燃焼は、19号機が試験用機体から飛行可能ハードウェアに移行する分水嶺の試験であり、5月7日の成功はFlight 12までのタイムラインを実質的に短縮する。一方、係争中の損害賠償訴訟はより長期的なリスクとなり、裁判所がボカチカでの打上頻度を制限する判断を下す場合、Pad 2/Massey拡張は容量バッファではなくクリティカルパス上の依存項目に格上げされる。
参照情報
参照記事
SpaceX just fired up its 33-engine Starship ‘V3’ Super Heavy rocket booster. When could it fly? (video)
参照記事
SpaceX achieves full-duration static fire milestone with Starship V3 upper stage