要点
  • 島根県の精密加工2社、秦精工株式会社(安来市)と株式会社吉川製作所(出雲市)は2026年5月13日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の次世代電気推進機「大気吸入型イオンエンジン軌道上実証システム(ABIE-X)」向けインテーク部品の加工を担当したと発表した。
  • ABIE-Xは超低高度軌道(VLEO)に残存する大気を取り込んでイオンエンジンの推進剤とする「世界初の宇宙空間で燃料を現地調達する」エンジン技術と位置づけられ、VLEO長期運用や将来の惑星探査への応用を狙うものとなる。
  • インテーク部品は大気を取り込む入口として推進効率を決定づける重要構成品で、ねじ状の特殊刃形状を持つ表面ジオメトリと高い寸法精度が性能を直結的に左右する。
  • 両社は得意領域に応じて旋盤加工・特殊加工を分担し、JAXAおよび設計会社と協議しつつ図面を製造可能かつ性能を満たす形状へと落とし込んだ。
  • 薄肉円筒形状であるため、加工時の力や熱による変形を抑える把持方法・加工条件のチューニングが課題で、汎用工具では対応不可能なため外部製作の専用工具を用いた高精度旋盤加工を実施した。
  • 試作品でギザギザのピッチや組立性を検証し、島根県産業技術センターの技術支援も得て品質評価を進めた。
  • 最終的に複数構成部品を組立てた完成品として納品し、宇宙環境下の高い品質要求に応えている。
  • 本事例は、地方の精密加工中小企業が次世代電気推進プログラムに直接寄与する好例となる。
参照情報
一次情報(公式リリース、公式発表、PRサイト等)
島根の秦精工と吉川製作所、JAXA向けに世界初のエンジン部品開発に挑戦

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000181410.html

参照記事
世界初、宇宙で燃料を現地調達へ JAXAのイオンエンジン部品を島根企業が製作

https://space-connect.jp/abie-x-shimane/

参照記事
島根の秦精工と吉川製作所、JAXA向けに世界初のエンジン部品開発に挑戦

https://www.sanyonews.jp/article/1919767?kw=%E4%BA%95%E5%8E%9F%E9%89%84%E9%81%93