【要点】
・カナダの宇宙技術大手MDA Spaceは、モントリオール近郊に建設した高効率衛星製造施設で生産を開始した。
・同社によると、本施設は年間最大400基のソフトウェア定義型衛星(SDS)を製造できる能力を備える。
・同社はロボット工学やデジタル技術の活用により、製造工程の自動化と高精度化を進めるとしている。
・主にTelesat Lightspeedなどの商用通信コンステレーションや、政府・国防向けの多目的衛星ネットワーク需要を想定する。
・製造される衛星はソフトウェア定義型で、打ち上げ後も軌道上でミッション内容や通信設定を変更できる柔軟性を特徴とする。
・従来の個別受注生産から衛星の量産への移行を進め、コストと納期の短縮を狙う。
・本工場の稼働により、MDA Spaceは量産供給能力を背景に、宇宙サプライチェーンでの競争力向上を図る。
・同社は複数の商用・政府系コンステレーション計画の案件獲得を目指し、入札への参加を進めている。
【編集部コメント】
SpaceXのStarlinkが示した「衛星の量産化」という潮流に対し、MDA Spaceは高ボリューム生産を可能にする体制を整えた。年間最大400基という能力は、宇宙産業が試作中心の製造から、より工業的な量産へ移行しつつあることを示唆する。軌道上で機能を更新できるソフトウェア定義型衛星の量産は、技術変化への追随と運用の柔軟性を両立させる手段として、今後のコンステレーション市場で存在感を高めそうだ。
【参照情報】
公式リリース
Manufacturing Now Underway at New High-Volume Satellite Facility
https://mda.space/insights/production-now-underway-at-new-high-volume-satellite-facility
参照記事
MDA Space: Factory for up to 400 software-defined sats/year is open; pursuing multiple commercial/government constellations
https://www.spaceintelreport.com/mda-space-factory-for-up-to-400-software-defined-sats-year-is-open-pursuing-multiple-commercial-government-constellations/