【要点】
・米国宇宙軍は次世代GPS衛星GPS III SV10の打ち上げ機をULAのVulcanからSpaceXのFalcon 9に変更した。
・この決定はVulcanロケットの最近の飛行で発生した異常に関する調査が継続中であることを受けたものである。
・重要な国防資産であるGPS衛星の配備スケジュールを遅延させないためのリスク回避措置として実施された。
・Falcon 9は既に複数のGPS III衛星の打ち上げ実績があり高い信頼性と即応性が評価された。
・当初ULAに割り当てられていた契約が変更されたことで打ち上げ市場におけるSpaceXのシェアが一時的に拡大する。
・宇宙軍はVulcanの運用再開を待ちつつも柔軟な打ち上げプロバイダーの選定によりミッションの完遂を優先する。
・本決定は国家安全保障宇宙打ち上げ(NSSL)フェーズ3における競争環境にも影響を及ぼす可能性がある。
・GPS III SV10は測位精度の向上と妨害耐性の強化を実現する最新鋭の航法衛星であり早期の稼働が期待されている。
【編集部コメント】
軍事ミッションにおいて最も重視される「確実な打ち上げ」が、実績豊富なFalcon 9への変更という形で具現化した。ULAにとってはVulcanの早期信頼性回復が急務となる一方、SpaceXは緊急のミッション変更にも対応できる圧倒的な機体保有数と打ち上げサイクルを改めて証明した。国防当局が民間プロバイダーを機動的に使い分ける時代の象徴的な事例と言える。
【参照情報】
公式リリース
Space Force shifts GPS III launch from ULA to SpaceX
https://breakingdefense.com/2026/03/space-force-shifts-gps-iii-launch-from-ula-to-spacex/
参照記事
Space Force shifts GPS III SV10 launch to SpaceX’s Falcon 9 due to Vulcan investigation
https://news.ssbcrack.com/space-force-shifts-gps-iii-sv10-launch-to-spacexs-falcon-9-due-to-vulcan-investigation/