要点
- 米国宇宙軍は2026年4月21日、GPS IIIシリーズ最終機となるGPS III SV10をSpaceXのFalcon 9でCape Canaveral Space Force Stationから打ち上げた。
- GPS III SV10は中軌道に投入され、GPS IIIシリーズ全10機の打ち上げが完了した。
- 同衛星は「Hedy Lamarr」の愛称で呼ばれ、女優で発明家でもあったHedy Lamarrにちなんで命名された。
- GPS III衛星は従来世代と比べ、測位精度が3倍、ジャミング耐性が最大8倍に向上したとされる。
- 軍用M-code信号に対応し、競争環境下でも軍事ユーザー向けの測位・航法・時刻同期機能を強化する。
- GPS III SV10には、GPS衛星間の直接通信を検証するクロスリンク実証ペイロードが搭載された。
- 同衛星には、Digital Rubidium Atomic Frequency Standardなど、次世代GPS IIIFにつながる技術実証要素も含まれる。
- 今回の打ち上げは、GPS IIIからGPS IIIFへの移行を見据え、米国の測位・航法・時刻同期インフラのレジリエンス強化を示す節目となった。
編集部コメント
GPS IIIの完結は、単なる1シリーズの終わりではなく、米国が宇宙インフラの優位性を維持するための刷新が一段落したことを意味します。特に注目すべきは、衛星間通信の実証によって、GPSが地上局依存を減らす次世代構成へ進み始めている点です。建国250周年という節目の年に、かつてハリウッドを彩った女性発明家の名が現代社会の重要インフラを担う衛星に冠されたことは、科学と歴史が交差する象徴的なマイルストーンと言えます。
参照情報
一次情報(公式発表、PRサイト等)
GPS III-8 Launch Designated National Security Space Launch
https://www.spaceforce.mil/News/Article-Display/Article/4466812/gps-iii-8-launch
参照記事
Final GPS III Satellite Successfully Launched, Marking Major Milestone
https://insidegnss.com/final-gps-iii-satellite-successfully-launched-marking-major-milestone/