要点
- 複数のネットメディアによると、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、Rocket Labの「Kakushin Rising」ミッションで2026年4月23日に打ち上げられたOrigamiSat-2 CubeSatに搭載する25倍展開型・折り紙構造リフレクトアレイ・アンテナの軌道上展開実証に成功した。
- 打ち上げはニュージーランドのRocket Lab Launch Complex 1から現地時間15時09分に実施され、JAXAの革新的衛星技術実証プログラム向け衛星8機を投入した。
- OrigamiSat-2は3U CubeSat規格で、収納時は10cmキューブ級の容積、展開後質量約4.4kg。
- リフレクトアレイ・アンテナはCubeSat本体から折り紙式に展開し、収納時投影面積比で約25倍、展開後寸法は約500mm×500mm×1,740mmに達する。
- リフレクトアレイ・アンテナは、フィード素子により受動的な平面反射面上の反射位相を制御してビームを成形する方式で、同等性能の機械式リフレクターと比較して質量・コストを大幅に削減できる。
- 本Rocket Lab便はマルチフライト契約に基づくJAXA向け2回目の専用打上で、教育用超小型衛星、海洋観測衛星、超小型マルチスペクトルカメラ実証機などを搭載していた。
- JAXAは本展開アンテナ技術を、CubeSatクラスでの高利得通信を可能にする低コストミッションの実現経路と位置付けている。
- ただ、軌道上アンテナ展開の詳細を確認するJAXAの公式リリースなどの一次情報は確認できていない。
編集部コメント
3U規格で展開比25倍を達成した点は、CubeSat級プラットフォームにおける高利得通信の実現可能ラインを実質的に押し下げ、ダウンリンク負荷の高いSARやRFモニタリング用途で意義が大きい。軌道上RF性能がJAXA見込み通りなら、本設計パターンはESPA級バスを必要とせずGEO中継やXバンド・ダウンリンクを志向する民間スモールサット事業者に採用される可能性がある。
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