要点
- 三菱重工業(MHI)は2026年5月11日、軌道上に搭載したオンボードAI物体検知機「AIRIS(Artificial Intelligence Retraining In Space)」が、撮像画像に写る船舶のAI検知に成功したと発表した。
- AIRISはJAXAの「革新的衛星技術実証4号機」運用プログラムの一環で、AIを搭載したデータ処理装置と東京理科大学が開発した地球観測カメラから構成される。
- 本機はJAXAとMHIが共同開発した次世代宇宙用MPU「SOISOC4」上でAI推論を実行し、画像を地上に降ろさずに軌道上で物体検知を完結させる。
- AIRISは小型実証衛星4号機「RAISE-4」に搭載され、2025年12月14日に打ち上げられた後、軌道上で技術実証を進めてきた。
- 今回はカメラで撮像した洋上画像にAIによる船舶検知を適用し、軌道上で成功裏に船舶を識別できることを確認した。
- 今後MHIは、運用で得た船舶画像を地上に降ろしてAIモデルを再学習し、更新したモデルをAIRISへアップリンクして軌道上でアップデートする一連のサイクル確立を目指す。
- これは宇宙環境特有のAI改善ループとして注目される。
- 本実証は同時にSOISOC4プロセッサの軌道上実証も兼ねている。
- 船舶検知は、AIS送信を切って制裁逃れを図る「ゴーストシップ」追跡など海上保安・安全保障分野での応用が期待され、地上処理に依存せずに準リアルタイムで対象を抽出するエッジAI衛星の実装に向けた一歩と位置づけられる。
参照情報
一次情報(公式リリース、公式発表、PRサイト等)
三菱重工、次世代宇宙用MPU活用のオンボードAI「AIRIS」が軌道上で船舶検知に成功
参照記事
新たな宇宙ベース追跡システム、「ゴーストシップ」を捕捉
https://newatlas.com/marine/ghost-ship-space-based-tracking-mitsubishi-airis/