要点
  • ロシア民間宇宙企業Space Energyは2026年5月10日および17日に公開されたSputnikのインタビューで、ロシア沿海地方に「Primorsky」と命名する民間スペースポートの建設を2026年中に着工し、年内に少なくとも1基の発射台を運用開始する計画だと明らかにした。
  • 射場は同社の超軽量ロケット「Orbita」を運用するためのもので、Orbitaは低軌道に最大250kg、高度600〜800kmの太陽同期軌道に最大150kgの投入能力を持つ設計だ。
  • 計画通りに進めば、Orbita初飛行はかねて報じられていた2027年初頭より早く、2026年中に新射場から実施される可能性があり、これが実現すればロシア初の民間ロケット打上げとなる。
  • 同社のゲオルギー・エメリンCEOは、世界的に民間射場が拡大する流れの中で、宇宙開発のパイオニアであるロシアがその外側にとどまるべきではないと本プロジェクトを位置づける。
  • 沿海地方は太陽同期・極軌道への打上げを可能にする弾道的利点に加え、使用済み段の海上落下海域を安全に確保できる地理特性で選ばれた。
  • Primorsky射場は年間最大50回の小型ロケット打上げを目指す設計で、最終的には複数の発射台を備える構想となり、外部顧客の商業・科学・技術ミッションへの対応にも前向きだ。
編集部コメント
民間スペースポートは世界的にも依然として希少で、実運用例はRocket LabのWallops Launch Complex 2、Virgin GalacticのSpaceport America、シェトランド諸島で立ち上がりつつあるSaxaVord Spaceportなど米英の数か所に集中している。ロシアの打上げインフラは歴史的にロスコスモスを通じた国家管理で、現在の軌道打上げはバイコヌール・プレセツク・ボストーチヌイの3射場に限られるため、記載通りに建設と認可が進めば民間代替の登場は制度的にも注目に値する。一方、超軽量ロケットは世界的に商業的逆風が強く、複数の事業者が中型機への転換や撤退を選択しており、小型衛星需要はSpaceXライドシェアへの集約が進んでいる。プロジェクト実現は規制承認・資金調達・打上げ実証次第であり、これらは世界中の超軽量打上げ事業者が複数年単位の遅延に直面してきた領域だ。
参照情報
参照記事
ロシア初の民間宇宙基地、2026年建設計画─Space Energy

https://www.globaltimes.cn/page/202605/1361173.shtml

参照記事
ロシア初の民間宇宙港建設、2026年計画:企業発表

https://sputniknews.in/20260510/construction-of-russias-first-private-spaceport-planned-for-2026-company-10882837.html