要点
- スペインのArkadia Spaceが、Dassault AviationのVORTEX-D spaceplane demonstrator向け推進システムに選定された。
- VORTEX programはDassault Aviationが主導し、軌道上で運用し、地球へ航空機のように滑走路着陸する再使用型宇宙機の開発を目指す。
- 今回の契約はVORTEX-D programの第一段階に位置付けられ、最終機体に必要な重要能力を検証する技術実証機向けのもの。
- Arkadia Spaceは、250N級ARIELモノプロペラントスラスター、タンク、電子機器で構成される完全な推進システムを供給する。
- ARIELは高濃度過酸化水素を用いるグリーン推進系で、従来のヒドラジン系推進剤に比べ、地上取扱い時の安全性や運用性を高める狙いがある。
- 同システムはVORTEX-DのReaction Control System (RCS)として機能し、高高度フェーズでの姿勢制御や精密な機動を担う。
- Arkadia Spaceによると、同社のARIEL 250Nスラスターが欧州の再使用型宇宙輸送プロジェクトに採用されるのは、MaiaSpaceに続き2件目。
- 今回の選定は、欧州の再使用型宇宙輸送構想において、新興の推進系企業が中核サブシステムを担う事例となる。
編集部コメント
Dassault AviationがVORTEX-DのRCSにArkadia Spaceの高濃度過酸化水素系スラスターを採用したことは、欧州の再使用型宇宙輸送開発でグリーン推進系の実装が進んでいることを示す。VORTEX-Dは軌道運用と滑走路着陸を見据えた実証機であり、高高度フェーズでの姿勢制御や精密機動を担うRCSの信頼性は重要な要素となる。Arkadia Spaceにとっても、MaiaSpaceに続く採用は、欧州の商用宇宙輸送市場で推進系サプライヤーとしての存在感を高める契機となる。
参照情報
一次情報(公式発表、PRサイト等)
Arkadia Space propulsion selected by Dassault Aviation for the demonstrator of the VORTEX spaceplane
参照記事
Arkadia Space Secures Vortex-D Spaceplane Propulsion Deal