要点
  • NASAは、有人月探査計画「アルテミスIII」の目標を、月面着陸から軌道上でのドッキング(結合)システムの試験へと重点変更し、着陸は後続の「アルテミスIV」へ先送りした。
  • この方針転換は2月27日時点で決まったもので、ミッションはより技術実証的な性格となり、オリオン宇宙船と商業月着陸機を軌道上で結合できるかを確認することに主眼を置く。
  • アルテミスIIIの打ち上げは早くても2027年後半を予定し、4月1日に成功した初の有人ミッション「アルテミスII」(4人の飛行士が月を周回して帰還)に続くものとなる。
  • NASAは6月9日、ジョンソン宇宙センターで搭乗員を発表し、船長にランディ・ブレズニク、パイロットに欧州宇宙機関(ESA)のルカ・パルミターノ、ミッションスペシャリストにアンドレ・ダグラスとフランク・ルビオを指名した(バックアップはボブ・ハインズ)。
  • 直近では、SLSロケットのコアステージがケネディ宇宙センターの機体組立棟(VAB)へ搬入され、ブースターの各セグメントも施設へ輸送されるなど、打ち上げに向けた準備が進んでいる。
  • NASAは、今回のミッションを将来の有人着陸に必要な結合能力を検証する段階と位置づけ、月探査全体の拡大につなげる考えを示している。

編集部コメント
未実証の商業月着陸機を待つ状況で、着陸を急がずまず軌道上での結合を確実にする判断は、計画全体のリスク管理を優先した現実的な選択といえる。搭乗員の早期発表と機体組立の進展は2027年後半という日程に一定の実現性を持たせる一方、実際の月面着陸はアルテミスIV以降へとさらに遠のくことになる。
出典情報
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NASA shifts mission focus to lunar docking systems | Artemis III mission overview

https://www.wesh.com/article/artemis-3-moon-mission-focus-lunar-docking-system/71164609