【要点】

・AST SpaceMobileは2026年2月、低軌道(LEO)において次世代衛星「BlueBird 6」のアンテナ展開を完了したと発表した。
・同衛星は、商用通信衛星として世界最大級となる約2,400平方フィート(約223平方メートル)の超大型アレイを搭載している。
・この巨大な開口部により、特殊な端末を介さず、既存の標準的なスマートフォンとの直接的な4G/5G通信(Direct-to-Device)を可能にする設計である。
・BlueBird 6は、先行した試験機BlueWalker 3や初期のBlueBirdと比較して約10倍の帯域幅を持ち、最大120Mbpsの通信速度を目標とする。
・同社は2026年内に計45〜60基の衛星を打ち上げる計画を掲げ、1〜2ヶ月に1回の頻度で継続的な打ち上げを予定している。
・次なるマイルストーンとして、Blue OriginのNew Glennロケットによる「BlueBird 7」の軌道投入を2月下旬に予定している。
・この成果を受け、市場ではSpaceXのStarlinkが主導する衛星直接通信市場における競合としての地位が改めて注目されている。

【編集部コメント】

BlueBird 6の展開成功は、衛星直接通信(D2C)市場のパワーバランスを塗り替える可能性を秘めている。2,400平方フィートという前例のない規模のアレイ展開は、物理的・技術的な難易度が極めて高いが、これを完遂したことで、標準的なスマホでのブロードバンド利用が現実的な商用フェーズに入ったと言える。Starlinkが圧倒的な打ち上げ頻度を誇る一方で、ASTは単一衛星あたりの通信能力とスマホへの直接リーチという技術的優位性を武器に対抗する構えであり、2026年はD2C市場における「グローバル・デュオポリー(二社独占)」形成に向けた重要な年となるだろう。

【出典情報】

公式リリース
AST SpaceMobile Successfully Completes Unfolding of BlueBird 6, the Largest Commercial Communications Array Antenna Ever Deployed in Low Earth Orbit(AST SpaceMobile / Business Wire)
https://www.businesswire.com/news/home/20260210108166/en/AST-SpaceMobile-Successfully-Completes-Unfolding-of-BlueBird-6-the-Largest-Commercial-Communications-Array-Antenna-Ever-Deployed-in-Low-Earth-Orbit

参照情報(報道)
Indian rocket launches record-breaking BlueBird 6 smartphone satellite to orbit(Space.com)
https://www.space.com/space-exploration/launches-spacecraft/indian-rocket-launch-bluebird-6-satellite-ast-spacemobile

AST SpaceMobile to launch BlueBird 7 in February(RCR Wireless)
https://www.rcrwireless.com/20260123/network-infrastructure/ast-spacemobile-to-launch-bluebird-7-in-february