要点
- インペリアル・カレッジ・ロンドンの物理学者らが開発した試作量子センサーが、次世代の量子検出器を支える鍵となる原理が現実的な条件下でも機能することを初めて実証した。
- 2つの長基線原子干渉計を比較することで、実験に伴うノイズを効果的に打ち消し、個々の測定がノイズに埋もれても信号を回復できることを示した成果で、初期宇宙からの重力波や、エキゾチックな暗黒物質の兆候を探る道を開く。
- 研究はNature誌に掲載された。
- この取り組みは、インペリアルが主導し英国内の複数機関が参加する「原子干渉計観測・ネットワーク(AION)」の一環である。
- 原子干渉計は、レーザーで原子の雲を分割し再び重ね合わせることで、その運動の微小な変化を極めて高い精度で測定する装置で、現在の観測所では届かない周波数帯の重力波の探索が期待されている。
- 課題は、実験を制御するレーザーが、測定したい信号よりはるかに大きな位相ノイズを生むことにあり、これを補正しなければ効果が完全に覆い隠されてしまう。
- 研究チームは、1ミリメートル離した2つの超低温ストロンチウム87原子雲を、同一の超安定クロックレーザーで観測する卓上試作機を構築した。
- この構成は、将来計画されているキロメートル級の大型検出器の条件を小規模に模擬したものである。
- 差分的に2つの干渉計を比較する手法により、共通するノイズを相殺し、隠れた信号だけを取り出せることを示した。
出典情報
一次情報(公式リリース・自社SNS・公式発言・PRサイト等)
New quantum experiment overcomes major obstacle in search for dark matter and gravitational waves
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